夢の話
高校時代よりも、大学に入ってからのほうが付き合う人の幅も格段に広がったし、面白い出会いも発見もたくさんあったと思うのだけれど、なぜだか僕の夢はよく高校が舞台になるのだ。
高校を舞台にして、当時の友人と現在の大学の友人が入り乱れている風景。
当時の事を思い出そうとしても、友達もいなくてどこにも居場所がない僕は始終「早く帰りてーなー」とか考えながら、毎日を鬱々と過ごしていたような気ばかりがしていたんだけど、深層的な部分では意外と強い思い入れがあったのかもしれない。
毎日放課後に社会科教室でギターを弾いていた時に、バスパートの円の中の、僕の定位置から見えた中庭の風景。
応援団の人達が楽しげに踊りの練習をしたりボール遊びをしたりしている中庭。
いつも活気に満ち溢れている彼等の姿には強い憧れを抱いていたんだけれど、運動神経もないし、大して面白い事も言えない僕には、どうしてもあの輪の中に入る自信が持てなかったんだ。
だから三年目は自分の持ちうる限りの勤勉さをありったけに引き出して必死に勉強したんだ。認められようとして。
こんな自分でも勤勉さで人に認められようとしていた時期があったなんて、今となってはちょっとした驚きだな。
あと教室の隅から見た気になる女の子の背中とか。
あのこはねー。可愛かったねー。
風のうわさで彼氏の名前を聞くたびに違う人の名前が上がってきたのは、ショックを通り越してなんだか面白かったんだ。
なにか大きな意味を持つ経験があった訳じゃないけれど、たまにうすらぼんやりと頭に浮かんでくる、上のような「青春への憧憬」のようなものに枠組みを与えた点において、当時の生活は僕の人生全体に浅からぬ影響を及ぼしているのかもしれませんね。
高校を舞台にした夢以外には基本的にゼルダの夢ばっかり見ます。
『ゼルダの伝説 時のオカリナ』もまた、僕の人生全体に何らかの浅からぬ影響を及ぼしているのかもしれませんね。